プロ直伝!高クオリティの商品写真の撮影方法!仕上がりをワンランクupさせる撮影方法

公開日:2022年8月29日 最終更新日:2022年8月30日

食品メーカーや飲食店では、チラシ・ポスター・メニュー表・通販サイトなど、様々な用途で「商品写真」が必要となります。企業の中には専門のカメラマンがいることは少なく、商品企画や通販の担当者が自身で商品写真を撮影されているところも多いでしょう。

ここでは皆さんがもう一段階上の素敵な商品写真が撮れる方法を、実際の写真を交えてわかりやすくご紹介します。
(指導:株式会社丸信 専属カメラマン・田中)

 

撮影の前に必要な準備

プロカメラマンが撮影に使用する機材とは

プロのカメラマンが撮影時に使用している機材・道具を紹介します。

 

機材カメラ...(ミラーレス)
レンズ..24-70/12-24スピードライト
三脚/照明(LED)/スタンド
トレーシングペーパー
PC/紙(背景紙)ピンセット
刷毛/ハサミ/クリップ/テープ
露出計/レフ板(反射板)/カッター

 

機材照明機材と聞くと高額なイメージがありますが、 今は安価なものからあります。
こちらの照明器具は、通常撮影時に使用しているものよりは、買い求めやすく使いやすいものを紹介しています。amazonでも購入が可能ですので、気になる方は下記の商品詳細をご覧ください。

 

‎・ブランド:NEEWER
www.amazon.co.jp/dp/B07CNXSZK4

‎・ブランド:Viltrox
www.amazon.co.jp/dp/B07X2H9F9H

 

機材ピンセット/刷毛/ハサミ/クリップ/テープ/カッター は撮影時の補助的な役割をしてくれます。

 

そこで、もうワンランク上の素敵な写真を撮るためには、照明機材や三脚といったサポート道具が必要になってきます。

画像で説明すると下記の様な撮影セットのイメージです。

三脚を使用した撮影風景

これだけ見ると撮影スペースはあまり必要ではないように見えますが、撮影するモノにもよりますが、最低3畳は撮影スペースが必要になってきます。

商品写真撮影に必要なカメラ

また、商品写真の撮影には高額なカメラが必要なのか?と思われがちですが、近年カメラの性能も向上し続けていますので 必ずしも高額である必要はありません。ただ、撮影の経験が少ない場合は、マニュアルフォーカスで撮影できるカメラをおすすめ致します。

下記はオススメのカメラをご紹介しておりますので、参考にされてみてください。
こちらは2022年8月現在のオススメとなります。2,3年たつとより性能のよいカメラが出てきますので、あくまで2022年時点での情報としてご覧ください。

・Canon ミラーレス一眼カメラ
www.amazon.co.jp/dp/B0B2KV6D97

・Nikon ミラーレス一眼カメラ
www.amazon.co.jp/dp/B07YY1TT4B

・ソニー ミラーレス一眼カメラ
www.amazon.co.jp/dp/B07MYZ1PZK

 

撮影を始める前の準備

商品撮影ではすぐに撮影に取り掛かるのではなく、下記の前準備を行い、123の順番で開始してください。

1、商品をよく観察し、形状/傷/汚れなどないか確認
商品に付着したホコリ、指紋などは事前に取り除いておきましょう。
箱など角の凹みや傷などがある場合がありますので、必ず確認してから綺麗な物から選んで撮影しましょう。

2、カメラ/レンズの準備
標準レンズ/望遠レンズ/広角レンズなどさまざまな種類のレンズがありますが、被写体に一番最適なレンズを考えて準備しましょう。

3、照明機材を準備し配置する

照明機材を複数準備できる方は、どこから光をあてるのか考えてから準備しましょう。

 

「悪い写真」を理解することも大事

撮影に入る前に1つ理解しておくことがあります。
それは良い写真・悪い写真を理解することです。

ではどんな写真が良い写真・悪い写真なのか、下記の参考画像を見比べてください。

撮影参考写真

6枚の画像は同じライトのあて方で撮影しています。
いくら良い機材を使用していても、良い例の画像以外の5枚の画像のように撮影していては、キレイな写真は撮れません。
撮影テクニックも必要ですが、三脚を使用して、まず良い写真・悪い写真の例をよく理解して撮影してください。

照明機材を使用した撮影方法

照明をコントロールすることをライティングといいます。
撮影では、「ライティング=光」が一番重要になりますので、以下の3つの ポイントを理解してください。

1、照明は正面からあてない
2、光を柔らかくする
3、レフ板(反射板)を使用する

 

1、照明は正面からあてない

カメラの内蔵フラッシュや、カメラに直接取り付けられるフラッシュを使用しての撮影はあまりおすすめしません。 下の画像と図で説明します。

■正面から照明をあてた場合

正面から撮影

照明を正面からあてると影がなくなり、顔の凹凸が無くなってしまいます。
したがって、基本、照明はカメラと被写体から45°の位置からあてることをおすすめします。

 

■斜め45°から照明をあてた場合

斜め45°から撮影

向かって右側に影ができて、顔の形状(凹凸)が分かりやすくなりました。商品撮影も基本この照明のあてかたです。照明は左右どちらに配置しても構いません。 次回撮影する時の参考にしてください。

 

2、光を柔らかくする

光を柔らかくするといっても難しく分からない方が多いと思います。
簡単に説明すると光を拡散するという事です。これにはトレーシングペーパー(透写紙)を使用します。

トレーシングペーパーと光の当たり方

カメラマンは光の性質を、「硬い光」と「柔らかい光」の2つを主に使い分けています。
硬い光をあてると影が強く、柔らかい光をあてると影が薄くなります。
撮影するモノにもよりますが、トレーシングペーパーをうまく使い分けて 撮影しましょう。
下の画像を見比べてください。

トレーシングペーパーの有無と撮影の様子

被写体の後ろの影を見てもらったら一目瞭然だと思います。硬い光の方が影が強く出ています。うまくトレーシングペーパーを使用し、モノにもよりますが、基本は柔らかい光をあてるようにしましょう。

 

3、レフ板(反射板)を使用する

カメラから向かって左に照明をセットし、「1.照明は正面からあてない」でご説明した斜め45°くらいから照明をあてると、被写体に向かって右側には影ができます。
影を強くしたいときにはこの照明の位置でいいのですが、影が気になる・影を薄くしたいという時にはレフ板(反射板)を使用します。

レフ板の有無と移り方

レフ板は明暗差をなくす事ができます。
うまく照明のライトからの光を反射させて使いましょう。上の画像を参考にしてください。

レフ板の購入が難しい場合は、白く大きな板(スチレンボード等)で代用もできますので、まずは代用品で試してみるのもよいでしょう。

 

商品写真の撮影にすぐに取り入れてみよう

いかがでしたでしょうか?
いまご自身で商品撮影をされている方も、カメラ以外の撮影道具や照明の上手い使い方を理解されると、より良い商品撮影ができるようになります。
今回解説した内容は、比較的簡単に取り入れやすいテクニックですので、ぜひ次回からの撮影で取り入れてみてください。

 

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