人気が高まる「食のサブスク」の特徴や導入事例を紹介

公開日:2022年2月22日

サブスクリプションとは、契約した期間内であれば、商品やサービスを定期的に受けられるビジネスモデルです。サブスクと聞くと動画や音楽配信をイメージしますが、食のサブスクビジネスも活発になっています。
本記事では中小食品メーカーや飲食店が参入するサブスクビジネスの特徴やメリット・デメリット、参入事例を紹介します。食のビジネスに携わっている人は、ぜひ参考にしてみてください。

 

食のサブスクリプション(サブスク)とは

サブスクリプション(サブスク)とは、商品やサービスを一定の期間内、同一料金で利用できる仕組みです。主に新聞や雑誌の定期購読、動画や音楽配信などで使われるものでした。
しかし最近は、食のサブスク市場が拡大し、多くの企業が参入しています。
食品メーカーや飲食店が独自のサブスクを考案し、魅力的なサービスを展開。買い物に行く時間がない人や、より良い商品を求める人から支持されています。
例えば、毎日ランチが食べられたり、自宅に食材が届いたりとジャンルも幅広いのがメリット。
また企業側は継続的な売上が見込めることから、導入する事例も増えているようです。

 

食品サブスクのメリット・デメリット

食品サブスクのメリット・デメリット

食品サブスクのメリット・デメリットを紹介します。

 

食品サブスクのメリット

まずは食品サブスクのメリットから紹介します。

 

■ 継続的な売上を見込める

サブスク最大のメリットは、継続的な売上を見込めることです。
サブスクは契約上、顧客が解約しない限りは毎月利用料が発生します。通常の購入とは違い、継続的に売上を得られ、収入が安定しやすいのが特徴です。
また「顧客数」と「客単価」が明確になっており、売上予想しやすいのもポイント。小規模な事業者でも、リスクを見極めながら販促ができるのも大きな魅力です。

 

■ 新規顧客を獲得しやすい

サブスクは、一定金額を支払えば追加料金なしで商品やサービスを受け取れます。
顧客にとってはお得感があり、気軽に入会しやすいビジネスモデルです。
そしてサブスクの料金は、少額に設定されていることがほとんど。例えば、3万円の高級コーヒー豆の購入には抵抗がありますが、月額980円で少量ずつ届くなら、気軽に利用できますよね。
安い価格設定により、新規顧客を獲得しやすいビジネスといえます。

 

■ 顧客データを分析できる

サブスクは顧客データを分析しやすいビジネスモデルです。多くの場合、入会の際に性別や年齢、居住地を入力します。
そのデータを元に

  • ・どんな人が長く続けてくれるのか
  • ・どの年齢層の満足度が高いか
  • ・解約されやすい時期

 

などを分析できます。
顧客ごとの履歴も把握できるため、商品やサービスの満足度向上に役立ちます。

 

食品サブスクのデメリット

メリットの大きいサブスクですが、デメリットも存在します。
そこで食品サブスクのデメリットをまとめてみました。

 

■ 初期コストがかかる

サブスクは、ビジネス開始時の初期コストがかかります。
通常の商品やサービスであれば、売上データを元に発注量を調整できます。
しかしサブスクは、サービスを開始する時点で商品やサービスを全て取り揃えておかなければなりません。仮に開始してからアイテム数を増やそうとしても、魅力的なサービスには見えず、入会にはつながらないでしょう。
また食品には賞味期限が存在します。初期コストにプラスして、在庫管理のリスクも伴うのも難点。
そのため、開始する前にどのくらいの商品やサービスが必要か、把握しておく必要があります。

 

■ 利益が出るまで時間がかかる

サブスクは、会員数が増えるにつれて売上が伸びる仕組みです。よってサービス開始時は利益が見込めず、赤字になる可能性があります。
ある程度の資金を確保しておかないと、継続が難しいビジネスモデルです。

 

■ 客単価が上がりづらい

サブスクの利用料金は定額です。客単価が設定されているため、それ以上の売上は見込めません。
ただし飲食店であれば来店回数が増え、サブスク以外の注文につながります。また食品メーカーも、複数の料金プランや追加サービスを設け、売上につなげることも可能です。
既存のサービスだけでなく顧客の満足度を上げ、客単価向上に努めることが大切です。

 

 

「食」のサブスクの事例を、食品メーカー、外食(飲食店)ごとに紹介します

「食」のサブスクを導入する食品メーカーや飲食店の活用事例をご紹介します。

 

食品メーカーのサブスク事例

食べ物のサブスクサービスの事例を紹介します。

 

■ Oisix(オイシックス)

■画像引用元:有機野菜などの安全食材宅配 Oisix(おいしっくす)| 入会でもらえる特典も!(https://www.oisix.com/shop.kounyuu--oic_intro_shinki_01__html.htm?mi2=pc_gnav&SESSIONISNEW=TRUEID&mi2=7749

Oisix(オイシックス)は、食材と献立を定期的に配送してくれるサブスクサービスです。
「子どもに安心して食べさせられる食材」をコンセプトに、有機栽培や特別栽培の野菜や保存料・合成着色料不使用の食品を扱い、多くの人から支持されています。
特に下ごしらえ済みの食材をレシピ付きで配送する「ミールキット」が人気。主婦だけでなく、忙しい一人暮らしの味方です。
SNS上では「割高」という声もありますが「健康に配慮した食事」と「調理時間の短縮」ができるなら、納得の値段といえます。
Oisixの顧客層は「30〜40代」「子育て主婦」「共働き」に絞られています。それに加え、食の安全性を押し出した結果、多くの主婦層から支持を得ました。

 

■ nosh(ナッシュ)

■画像引用元:【nosh-ナッシュ】ヘルシー・低糖質の食事宅配サイト(https://nosh.jp/

nosh(ナッシュ)「糖質30g以下」「塩分2.5g以下」をコンセプトとした、冷凍弁当を販売する宅配サービスです。一流シェフと管理栄養士が監修し、健康に配慮したお弁当を自宅で頂けます。
そして冷凍の健康弁当で気になるのは、味付けやボリューム。体を気遣いたい気持ちはあるものの、やはり美味しくお腹を満たしたいですからね。
口コミを見ると「冷凍とは思えないほど美味しい」「食べ応えがある」と、なかなかの高評価を得ています。
そしてnoshは、冷凍弁当という点が優れています。

  • ・顧客:好きな時にレンジで温めて食べられる
  • ・企業:賞味期限を伸ばしてロスを減らせる

 

お弁当を冷凍することで、どちらにも大きなメリットをもたらしているのです。
今後も健康志向の人が増え、nosh人気も上がっていくと予想されています。

 

■ AIR SPICE(エアスパイス)

■画像引用元:AIR SPICE | 本格カレーのスパイスセットが毎月届く(http://www.airspice.jp/

AIR SPICEは、レシピ付きのスパイスセットを定期配送してくれるサブスクサービスです。
スパイスを使い切りの分量(4人分)で届けてくれるため、ちょっとだけ作りたい人におすすめ。自分で一からカレーを作る場合、使い切れない量のスパイスを購入しなければなりません。しかしAIR SPICEなら、その心配もなく月額980円(税込)からお試しできます。
いきなり全てのスパイスを揃えるのではなく、少量で試せるのは大きなメリットです。
そして初心者でも分かりやすいように、作り方を丁寧に解説したレシピを同封。併せて、スパイスのある生活を楽しく過ごすためのエッセイも入っています。
またスパイスは保存性に優れ、小さく始められるのがメリットです。初期費用も抑えられるので、中小企業でも参入しやすい分野といえるでしょう。

 

■ PostCoffee(ポストコーヒー)

PostCoffee(ポストコーヒー)は、コーヒー(豆、または粉)の定期購入サービスです。
顧客は入会前にコーヒー診断を行います。10の質問に答えると、自分に合ったコーヒーを3種類提案してくれます。それに加え、美味しい淹れ方やミルクや砂糖などのカスタマイズをプラスして配送される仕組みです。
自分に合ったコーヒーが届けば、興味がなかった人でも「どんな味だろう」とワクワク感を感じられます。
そしてPostCoffeeは、コロナ禍で売上を伸ばしたビジネスモデルです。在宅勤務やおうち時間が当たり前となり、自宅でコーヒーを楽しみたい人が増えたのも要因です。
またPostCoffeeは、顧客との接点も重視しています。大手企業にはできない取り組みとして、中小企業や小規模事業主のサブスクにおいて、参考になる部分も多いです。

 

■ Fun Fan chikuha!(ふぁんふぁんちくは)

Fun Fan chikuha!は、石川県鳳珠郡能登町で清酒や醤油を製造する数馬酒造が展開する日本酒のサブスクサービスです。
毎月「旬」の日本酒とレシピを配送し、他では買えない限定酒やプレゼントを用意しています。
数馬酒造は従業員16名(2020年7月現在)ほどの小さな酒蔵ですが、SDGsをいち早く取り入れた地方では珍しい企業です。
その姿勢は高く評価され、

  • ・経済産業省「地域未来牽引企業」認定
  • ・石川県ワークライフバランス企業知事表彰

 

など注目を集めています。
ビジョンやミッションが明確になっているため、お客様からの共感も得やすく、それが売上につながっているのです。
特に中小企業は、開発や販促にお金をかけられません。そのため独自のストーリーを作り、サービスができるまでの軌跡を発信することが大切です。

 

外食(飲食店)のサブスク事例

 

外食のサブスクサービスの事例を紹介します。

 

■ ポットラック

■画像引用元:ポットラック公式サイト(https://www.pot-luck.jp/

ポットラックは、東京・渋谷を中心に展開する飲食店のサブスクサービスです。定額制で1日2回まで、ランチやディナーのテイクアウトを受け取れます。
アプリを開いて、加盟している飲食店のメニューを選択。受け取り時間を指定すれば注文完了です。
1食490円〜から注文できるのが魅力で、SNSでは「ポットラックガチ勢」という言葉も生まれました。
ポットラックが流行した理由は、細かい顧客分析にあります。サービス開始前は、少人数制で試験的に運用。また100人の顧客にヒアリングし、利用頻度やお店の選択肢、ランチ事情などの細かくリサーチしました。
その結果、顧客の満足度につながり、サービスの利用者も増えていきました。

 

■ SASAYA

SASAYAは、大阪・難波を中心に飲食店を展開する会社です。
こちらではSASAYAグループが展開する和食や中華、焼肉、アジアン料理など50店舗以上のお店を、月額6,980円(税込)で1日1回利用できるサブスクサービスを展開しています。(※時期によって料金プランや内容の変更あり)
1回につき「1,000円以内の定食」または「ドリンク1杯+お通し」を注文できる仕組みです。
そしてSASAYAの魅力は、その安さです。毎日欠かさず利用した場合(30日間)、1食あたり約233円となります。
破格で提供されており、毎日ランチやディナーで外食する人に絶大な支持を得ています。

 

食のサブスクで安定した売上を目指そう

食のサブスクで安定した売上を目指そう

国内のサブスクリプション(BtoC)市場規模は、2019年時点で1.1兆円規模に成長。2023年には1.4兆円に達すると見込まれており、多くの食品メーカー、飲食店の参入が予想されています。(※矢野経済研究所調べ)
今のうちから食のサブスクを展開すれば、時代の波に乗れるかもしれません。特に在宅勤務やおうち時間需要のある食品は狙い目です。
ショクビズを運営する丸信では、食品に特化したパッケージを開発・製造しています。サブスクに適したパッケージの制作やマーケティングに興味のある方は、ぜひご相談ください。

▼ご相談やサポートについては、問い合わせフォームよりお申し込みください
https://shokubiz.com/contact/

 

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