食品メーカーも注目!推し活マーケティングでファンを増やす方法とは? | ショクビズ!

食品メーカーも注目!推し活マーケティングでファンを増やす方法とは?

近年、「推し活マーケティング」という言葉が注目を集めています。
推し活とは、好きなアイドルやキャラクター、コンテンツを応援する活動のことです。
推し活をマーケティングに取り入れると、企業は熱量の高いファン層を獲得し、商品の魅力を効果的に広げることができます。

特に、食品業界は色やキャラクターとの親和性が高く、日常生活に密着した商材であるため、推し活との相性が抜群です。
さらに、中小企業でも、SNSを活用すれば大きな広告費をかけずにファンの心を掴むチャンスがあります。

本記事では、推し活マーケティングのメリットから課題、成功に向けたステップ、そして食品業界の具体事例までを分かりやすく解説します。

推し活マーケティングとは?食品業界との相性が良い理由

「推し活マーケティング」とは、消費者の“推し”に対する熱量を活用し、商品やブランドの認知拡大・ファン育成につなげる手法です。

近年では、アパレルやエンタメ業界などBtoC分野を中心に広がっていて、たとえば「人気アニメとアパレルブランドのコラボ商品」や「アイドルグループと化粧品ブランドのタイアップ」などが代表的な事例です。

食品業界との相性が良い理由

推し活マーケティングが食品業界と相性が良い理由は、日常的に手に取られる食品で“特別感”と“手軽さ”の両方を提供できる点です。
具体的には、以下の要素が挙げられます。

● 色:推しのイメージカラーに合わせたドリンクや菓子
● キャラクター:人気アニメやゲームとのコラボパッケージ
● 地域性:地元の名産品とコラボした“ご当地推し”
● 限定感:季節やイベントに合わせた数量限定商品

これらの要素を取り入れることで、ファンは推しをより身近に感じ、結果として購買行動にもつながります。

推し活マーケティングのメリット

推し活マーケティングを取り入れると、食品メーカーや小売企業は従来の広告手法に頼らず、ファンの力を活かしてブランドを広げることができます。
広告費を抑えながらブランド認知を拡大できるほか、熱心なファンを育成することでリピート購入やロイヤル顧客の獲得にもつながります。
さらに、SNS上での拡散やUGC(ユーザー生成コンテンツ)の増加といった二次的な効果も期待できる</span >のが大きな魅力です。

ここでは、推し活マーケティングのメリットをくわしくチェックしていきましょう。

広告費を抑えてブランド認知を拡大できる

推し活マーケティングでは、大きな広告投資を行わなくても、SNSや口コミで商品やブランドの情報が広がりやすい点が特徴です。
ファンが自ら拡散したくなる仕掛けをつくることで、大規模な広告投資をおこなわなくても認知度を高められます。たとえば、推し色を活かしたパッケージデザインを導入した結果、写真映えする見た目が注目され、ファンが自主的に投稿する事例がありました。

推し色とは、自分が応援している「推し」(アイドル、キャラクター、アーティストなど)をイメージさせる色のことです。
例)メンバーカラー、衣装や髪色など

また、地域のキャラクターとコラボした商品を小規模スーパーが販売した際には、地元メディアに取り上げられ、ほぼ広告費をかけずに話題化につながったケースも見られます。
少ない投資で大きな認知拡大につなげられる点は、食品メーカーや小売業界にとって大きな魅力といえるでしょう。

リピート購入とロイヤル顧客の育成が可能

推し活は「好き」という感情を基盤にしているため、商品に強い愛着を抱かせやすいのが特徴です。
その結果、単発の購入にとどまらず、継続的な購買へと発展するケースが多く見られます。

実際に、季節ごとに異なる推し色パッケージを数量限定で展開したところ、コレクション目的で固定ファンが毎回購入するケースがありました。
さらに、キャラクターコラボ商品に「第1弾・第2弾」と連番を付けてシリーズ化した事例では、ファンが全種類を揃えるために購入を続ける傾向も確認されています。

このように、推し活マーケティングはファン心理を活用して、ロイヤル顧客を育てる有効な手法といえるでしょう。

SNS拡散やUGC創出につながる

ファンによるSNS拡散や、UGC(ユーザー生成コンテンツ)創出につながる点も、推し活マーケティングのメリットのひとつです。結果として生まれる投稿は、ブランド認知や商品の魅力をさらに広げる効果を期待できるでしょう。

たとえば、推し活をテーマにしたフォトコンテストを実施し、購入者に指定ハッシュタグで写真を投稿してもらった事例があります。投稿は公式アカウントのリポストを通じて拡散され、参加者の満足度向上にもつながりました。
さらに、店頭に「推し色コーナー」を設けたケースでは、来店客が撮影した写真をSNSに投稿し、店舗集客の強化に結び付いた例も確認されています。

ファン主導で発信が広がる仕組みを整えれば、広告費以上の効果を生む可能性があるといえます。

推し活マーケティングの課題と注意点

推し活マーケティングは注目を集めやすく、効果的にファンを獲得できる手法です。
しかし、実際に取り組む際にはいくつかの課題やリスクも存在します。

ここでは、食品メーカーや小売企業が活用する際に押さえておきたいポイントを整理しました。

権利関係・契約条件への配慮

キャラクターや著作物とのコラボレーションをおこなう場合、権利許諾が必須です。
使用条件や範囲を明確にしていなければ、意図せず契約違反やトラブルに発展する可能性があります。

特に、パッケージデザインや販促物などは、使用できる期間や媒体が細かく定められているケースも多いため注意が必要です。
権利関係を軽視せず、契約内容をしっかり確認し、双方の認識をすり合わせたうえで展開していきましょう。

参照:公益社団法人著作権情報センター|著作物を正しく利用するには?

短期的なブームで終わらせない工夫が必要

推し活マーケティングは話題性が高い一方で、一過性のブームに終わってしまうリスクもあります。長期的にファンを惹きつけるには、継続的な仕掛けが欠かせません。

たとえば、季節ごとの限定商品や周年記念の企画、シリーズ展開といった工夫を盛り込むことで、新鮮さを保ちながら関心を維持できます。さらに、パッケージデザインを定期的に刷新するのも有効な方法です。
短期的な話題作りにとどまらず、継続的にファンを巻き込む仕組みを持たせることが成功のカギといえます。

ターゲットとファン層のズレを防ぐ

推し活マーケティングは、新しいファン層を獲得できる大きなチャンスです。しかし、新規顧客ばかりを意識してしまうと、既存顧客が置き去りになりかねません。

たとえば、既存の購買層が共感できる要素を取り入れながら、新規層にも響くキャラクターやテーマを選ぶことが大切です。
「既存客も喜ぶ+新規層にも届く」バランスを意識することで、より広い支持を得られるマーケティング施策になるでしょう。

食品メーカーが推し活マーケティングを成功させるステップ

推し活マーケティングを実際に取り入れる際は、まず自社の商品やブランドのなかに「推し要素」を見つけ出すことから始め、どのようなコラボや限定企画が適しているのかを検討しましょう。
さらに、SNS・EC・店頭といった複数のチャネルを連動させると、一度の施策を大きく広げられます。

ここでは、食品メーカーが推し活マーケティングを成功させるための具体的なステップを順を追って解説します。

ブランドの“推し要素”を洗い出す

推し活マーケティングの出発点は、自社ブランドや商品に「推し要素」を見つけることです。
推し要素とは、ファンが共感したり愛着を持ったりできる特徴を指します。食品の場合は、次のような切り口から整理すると分かりやすいです。

● 推し色:ブランドカラーや商品の色(例:苺の赤、抹茶の緑)
● 素材:地元産の米・野菜・果物など、こだわりの原料
● 地域性:ご当地キャラクターや方言、地域限定要素
● ストーリー:創業者の想いや地域の歴史背景
● 味の特徴:甘さ控えめ・食感・独自の製法

これらの要素をピックアップして「自社(商品)らしい推しポイント」を設定することで、コラボ企画やSNS発信に一貫性を持たせられます。

コラボや限定企画を設計する

推し要素が見えてきたら、次はコラボ先や限定企画の設計に移ります。

<主なコラボ先の例>
● 地域キャラクターやご当地アイドル
● 人気アニメやゲームのキャラクター
● アーティストやインフルエンサー
● 異業種ブランド(アパレル・雑貨など)
● 自治体や観光協会

重要なのは、ターゲット層との相性です。
たとえば、若年層向けの商品ならSNS利用が活発なキャラクターやクリエイターとの相性が良く、ファミリー層なら地域キャラや教育番組とのコラボが効果的です。
コラボや限定企画は、ブランドに新しいストーリーを与え、話題性や新規ファン獲得につながる「仕掛けの土台」となります。

SNS・EC・店頭を連動させる

単発の企画に終わらせないためには、SNS・EC・店頭の連動が欠かせません。
オンラインとオフラインを組み合わせると、より多くの接点を作れます。

たとえば、次のような流れが効果的です。

1. 発売前に、SNSで「推し色投票」やティザー画像を投稿し期待感を高める
2. 店頭で推し色コーナーやフォトスポットを設置し、来店者が写真を投稿できる仕掛けを用意する
3. ECサイトで数量限定セットやコラボパッケージを販売し、地域外のファンにも届ける

仮想事例として「推し色ケーキ」を発売する場合、「SNSで事前告知 → 店頭で推し色装飾とフォトブース設置 → ECで限定セット販売」という流れを作ると、一度の施策で多方面に波及効果が期待できます。

ファンの声を商品開発に反映する

推し活マーケティングを持続的に成功させるためには、ファンを巻き込んだ商品開発が欠かせません。
特に、SNSアンケートやキャンペーンを活用すると、消費者の声を手軽に収集できるうえ、ファン参加型の仕掛けとして話題性も高まりやすいです。

具体的な施策例として、SNS上で「次回の推し色を決める投票」をおこない、1位に選ばれた色を数量限定商品に反映する方法が挙げられます。ファンにとっては「自分が選んだ商品」という実感が得られるため、自然と愛着が深まり、購買意欲の向上につながります。

さらに、参加型の取り組みを継続することでリピート購入を促すだけでなく、口コミが自然に広がる仕組みも構築可能です。

食品業界における推し活マーケティング事例

推し活マーケティングは、食品業界でも数多くの成功事例が生まれています。
伝統食品にファン心理を取り入れたコラボや、アニメやゲームと組み合わせた大規模キャンペーンなど、アプローチ方法はさまざまです。
いずれの取り組みにも共通しているのは「ファンが自発的に応援したくなる仕組み」を商品やプロモーションに組み込んでいる点です。

ここからは、老舗ブランドと推し色の融合による話題化、大手メーカーによる多面的なアニメコラボ、そして地域菓子ブランドが新規ファン層を開拓した事例を順に紹介していきます。

事例1:老舗そうめんと推し色の融合(フェリシモ×池利)

奈良の老舗そうめんメーカー「池利」は、通販大手フェリシモと共同で「推し色そうめん」を発売しました。
ファンの“推し色”に合わせて選べるカラーバリエーションを展開し、日常食であるそうめんに特別感を付与しています。

フェリシモ|プレリリース

■ 画像引用元:フェリシモ|プレリリース(https://www.felissimo.co.jp/company/contents/press/nrr2022202607/)

この事例のポイントは、「色」という分かりやすい推し要素を取り入れて若い世代を中心にSNSで話題化した点です。
視覚的に映えるデザイン性が、投稿やシェアのモチベーションにつながりました。

食品メーカーにとって学べるのは、既存の商品に小さな工夫を加えるだけでも“推し活マーケティング”として成立するということです。
特に、色やデザインはアレンジしやすく、低コストで実践できる施策といえるでしょう。

参照:フェリシモ|プレリリース

事例2:世界的人気アニメとチョコブランドの多品種コラボ(明治×僕のヒーローアカデミア)

明治は、2025年7月に人気アニメ『僕のヒーローアカデミア』とコラボし、6種類のチョコレート商品を展開しました。

株式会社 明治|世界で大人気の『僕のヒーローアカデミア』とコラボ!

■ 画像引用元:株式会社 明治|世界で大人気の『僕のヒーローアカデミア』とコラボ!(https://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2025/07_11/)

描き下ろしキャラクターをあしらったパッケージや、Amazon限定の「コンプリートボックス」、小袋にメッセージを添える仕掛けなど、多面的にファンの心をつかむ工夫が盛り込まれています。さらに、クリアポスターやステッカーなどの特典も加え、コレクション欲求を刺激しました。
プロモーションのタイミングも巧みで、アニメ最終シーズン直前というファン熱量が高まる時期を狙った展開が、購買意欲を後押ししています。

この事例は、大規模な企業だけに限らず、「シリーズ化」「付加価値グッズ」「発売時期の工夫」といった要素が推し活マーケティングにおいて有効であることを示しています。
自社の規模に合わせてこれらの要素を部分的に取り入れることで、ファンを巻き込んだ企画が実現できるでしょう。

参照:株式会社 明治|世界で大人気の『僕のヒーローアカデミア』とコラボ!

事例3:地域菓子ブランドと人気アニメの連携(風雅巻き×【推しの子】)

熊本の銘菓「風雅巻き」は、人気アニメ【推しの子】とのコラボ商品を展開しました。
アニメのファン層と地域菓子ブランドの既存顧客層をつなぐことで、新たなファン獲得と地域ブランドの認知向上を同時に実現しています。

この事例は、地域食品メーカーにとっても実践可能な推し活マーケティングの好例です。
人気コンテンツと連携することで、自社単独では届きにくい全国規模のファン層へアプローチできる点が大きなメリットです。
さらに、地元メディアやSNSでの拡散も加わり、地域ブランドが新たなファン層を取り込むきっかけとなりました。

詳細は「有明海産海苔菓子で人気の「風雅巻き」と【推しの子】コラボ」で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

貴社商品でも“推し活”を仕掛けてみませんか?

推し活マーケティングは、食品メーカーにとって大きな可能性を秘めています。
少ない広告費でも認知拡大を狙え、ファン化によるリピート購入やSNSを通じた拡散力が期待できるのが魅力です。一方で、コラボ先との権利関係や一過性で終わるリスク、ターゲット層とのずれといった課題も存在します。

しかし、企画を丁寧に設計すれば、課題を回避しつつ長期的なファン基盤づくりに活かせます。
成功のためには、次の4つのポイントが欠かせません。

● 商品の「推し要素」を発掘する
● コラボレーションや限定企画を効果的に活用する
● SNS・EC・店頭を連動させて販路を広げる
● ファンの声を反映して商品や企画を進化させる

そして、コラボやキャンペーンの魅力を最大限に伝えるためには、パッケージや販促ビジュアルの完成度が非常に重要です。デザインや印刷を工夫すれば、ファン心理をさらに刺激し、購買意欲の向上につなげられます。

自社でも推し活マーケティングを取り入れてみたいとお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
御社の商品に最適なパッケージデザインのご提案を通じて、ファンに愛される仕組みづくりをお手伝いします。

この記事のライター

ショクビズ編集部

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