中学生と考える未利用資源を活用したアップサイクルビジネス 三重県産ヒノキの間伐材から精油を製造する辻製油が、 地域の中学校の探求学習にメンターとして参画
辻製油株式会社(三重県松阪市嬉野新屋庄町、辻 威彦社長)は、6月9日(金)から、地元の松阪市立嬉野中学校(三重県松阪市嬉野下之庄町1725、山下 隆久校長)2年生の探求学習「わくわく嬉野学」の授業において、民間企業として初めてメンターとして参画し、「環境にやさしいものづくり」をテーマとした、地域の未利用資源を活用して価値を創造する「環境にやさしい価値創造型」ビジネスについて指導する。
生徒らは、製油事業について学んだ後、実際に小型の水蒸気蒸留機を用いたヒノキ精油抽出のデモンストレーションを見るなどし、身近にある未利用資源をアップサイクルし、付加価値のある商品をビジネス化することで、継続的な環境保全や社会貢献につながることなどが学べるもの。
商品化後の販路などマーケティングのフレームワークを通して、働くということ、価値を生み出すということ、ものを買ってもらうという仕組みについてトータルで知識を深め、来年1月には、地域の人たちも招く発表会を予定しているという。
【辻製油のヒノキ事業について】
辻製油はとうもろこしや菜種から食用油を製造する搾油事業の他、地元三重県産のヒノキの間伐材などからヒノキ精油を抽出し、アロマオイルや香水の原料として販売している。
主に燃料用にしか価値がないと考えられてきた間伐材を、原料用として適正な価格で購入。自社の持つ油の抽出技術を活用することで、付加価値の高い“精油”にアップサイクルし販売。森林経営の収益性を高めることで持続的な山林管理を促すと同時に、自社も持続的なビジネスを行うことが出来る。また精油抽出後のヒノキのウッドチップは、自社の木質バイオマスボイラーの蒸気燃料として利用され、隣接する搾油工場を稼働させている。このヒノキ精油ビジネスを行うことで、顧客に価値ある製品を届けるとともに、地域の産業、そして環境保全にも貢献している。
【嬉野中学校の「わくわく嬉野学」について】
松阪市立嬉野中学校では、毎年2年生を対象に「今の嬉野の状況を少しでも良くするため、今の自分に何ができるか」をテーマにした探究活動を行い、その成果を校内外に発表・発信する「わくわく嬉野学」という総合学習の時間を設けている。(今年度は2023年6月1日~2024年1月末日)。
今年は、2年生178人が「自然・環境・防災コース」、「まちづくり・地域振興コース」、「地場産・産業振興コース」、「福祉・こども未来コース」の4コース8講座に別れ、講義を受けるもの。
その中で、探求的な見方や考え方を働かせ、横断的・総合的な学習を通して、より良く課題を解決し自己の生き方を考えていくための資質能力を養うことなどを目指している。
▼辻製油株式会社
https://www.tsuji-seiyu.co.jp/agriculture/hinoki.html
この記事のライター
ショクビズ編集部
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