2021年4月1日から、チラシ・プライスカード・食品ラベル・HP内表記等すべての商品価格の「総額表示」が義務付けられます。
2015年に消費税が8%、2019年には10%に変更になりましたが、その都度、商品価格の案内については、プライスカードの作り直しや貼り直しが行われ手間が掛かっていました。
また、現状では、「税込み価格」と「税抜き価格」が混在しており、その表記についても事業者側によってまちまちで、消費者からも非常にわかりにくいとの声が寄せられていました。
こうした背景に加え、2013年10月に施行された「消費税転嫁特別措置法」が予定通り2021年3月31日に終了することを受け、2021年4月から総額表示が義務付けられます。(※2021年3月末までは、総額表示変更への緩和措置を実施)
お急ぎください!もうすぐ「総額表示」完全義務化へ
今までは緩和措置として「本体価格のみ」もしくは「本体価格+税」の表示でも問題ありませんでしたが、今年4月1日から「総額表示」が義務付けらます!あと2か月弱となりましたが、準備はお済みでしょうか?
これまでは「本体価格 1,000円」「本体価格 1,000円+税」で良かったのですが、2021年4月1日からは以下のような表記になります。
\2021年4月1日から/
① 1,100円
② 1,100円(税込)
③ 1,100円(税抜価格1,000円)
④ 1,100円(うち消費税価格100円)
⑤ 1,100円(税抜価格1,000円、消費税価格100円)
\さらに!/
⑥1,000円(税込1,100円)でも大丈夫。つまり、支払総額の「1,100円」さえ明確に表示されていれば、税抜価格が併記されていても「総額表示」となるのです。
いくつかのパターンがありますので、どの表示が良いのか一瞬迷ってしまいませんか?「ショクビズ!」的には②がシンプルで一番良いと思います。
①は「総額表示の完全移行」のタイミングを知らない方には不親切。③は税込と税抜の価格が両方表示されているので親切ですが、少し長いのが難点です。④と⑤も文字量が多くて簡潔ではない印象を受けます。
気になる「テイクアウト表示」については?
緊急事態宣言で時短営業が要請され、テイクアウトを始めたお店も増えています。消費税率は4月以降も変わりませんので、テイクアウトは8%、店内飲食は10%のままです。具体的な表示方法を確認してみましょう。
\メニューの表示例/
サンプル①
店内/テイクアウト
日替わり定食 1,100円/1,080円
ステーキ定食 1,210円/1,188円
天ぷら定食 1,320円/1,296円
※いずれも税込
サンプル②
日替わり定食 1,100円(税込)
ステーキ定食 1,210円(税込)
天ぷら定食 1,320円(税込)
※テイクアウトの場合は別価格になります。
サンプル①は、店内とテイクアウトの両方を税込で総額表示した例です。サンプル②は、店内価格だけを税込で総額表示し、テイクアウトは別であることを示した例です。
いろいろなパターンが考えられますが、義務化に対応しつつ、お客様にとって“分かりやすい+ストレスフリー”な表示を心がけることがベストです。
総額表示義務違反について、今のところ罰則はありませんが、お客様に誤認を与えてトラブルの原因にならないように注意しましょう。
詳しくは、国税庁NO.6902「総額表示の義務付け」をご参照ください。また、詳しくは国税局電話相談センターにお問い合わせください
■「総額表示」の義務付け(国税庁HPより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6902.htm
■相談窓口について(国税庁HPより)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shirabekata/9200.htm#a02
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この記事のライター
ショクビズ編集部
企業の主な実績
オリジナルシールの企画・作成 10,000社以上
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