生き残りをかけオリジナル商品に活路、菓子卸のフルカワ
このシリーズでは、日本各地で(地域密着で)頑張っている食品会社を取材し、会社の歴史や取り組み、新たな動き、今後の展望などを紹介します。今回は、長崎県大村市に本社を構える菓子卸の株式会社フルカワの古川社長と、パッケージ制作を任せていただいている弊社(株式会社丸信)の代表平木との対談形式でのインタビューを行いました。
生き残りをかけオリジナル商品に活路、菓子卸のフルカワ
4000種類以上を販売、創業71年の老舗の菓子総合商社
直営店「オカシノフルカワ」店内の様子
株式会社フルカワ(長崎県大村市、代表:古川洋平)は1951年に長崎県佐世保市で創業した菓子の総合商社。
現在は大村市に本社を構え、主要菓子メーカーの商品を中心に主に長崎県や佐賀県のスーパーへ卸販売を行っているほか、本社併設の直営店「オカシノフルカワ」では4,000種類以上のお菓子を販売。2012年からは長崎県の名産品を使用した「九州じげもん街道」シリーズを開発し、オリジナル商品の販売に注力する。
「九州じげもん街道」など地元土産品が好調
オリジナル商品に注力するきっかけは、卸販売の未来に対する危機感から。
「先代社長である父が、地域で生き残るにはどうすべきかを九州の菓子メーカーに相談したところ『オリジナル商品を始めるかどうかは、社長の気持ち一つです』と言われ決心しました」と話すのは古川洋平社長。せっかくオリジナル商品に参入するなら、と目を付けたのが地元長崎県の特産品を活用して地域活性化につなげる「九州じげもん街道」シリーズだった。
例えば、チョーコー醬油とコラボした「チョーコーしょうゆかめせん」や、うちわエビをし使用した「うちわえびせん」、長崎県が全国シェア1位のびわで作った「びわキャンディ」などを主力商品として展開。当初3アイテムからスタートした「九州じげもん街道」シリーズも、現在は20アイテム以上へ拡大している。
卸販売に比べて利益率の高いオリジナル商品に参入したことで事業の柱に成長。「あの時、決断してなかったら今は無かったかもしれません」と古川社長が話すように、オリジナル商品への参入は正解だったと言える。
地域に根差した会社を目指して新しいことにも挑戦
▲対談をする株式会社フルカワの古川社長と、株式会社丸信の平木社長
最近では本社敷地内に昆虫食自販機を設置するなど新しい取り組みにもチャレンジ。
世界的にも昆虫食は注目されており、古川社長は「見た目に反して味は良いので、これからの食の選択肢の一つとして欲しい」と提案。カイコのさなぎやバッタ、タケムシなど約10種類の取り扱いを開始し、自販機のみならず店内でも販売。売り上げも徐々に伸びている。
同社は“子どもたちに夢を、大人たちに想い出を”を理念としており「これからも地域密着の菓子会社として夢や思い出になるような食を提案していきたい」と抱負を語る。
この記事のライター
ショクビズ編集部
企業の主な実績
オリジナルシールの企画・作成 10,000社以上
オリジナル紙箱・化粧箱・パッケージの企画・作成 11,000製品以上