健康食材ブームをビジネスチャンスに!食品メーカーが成功するためのポイントとは | ショクビズ!

健康食材ブームをビジネスチャンスに!食品メーカーが成功するためのポイントとは

近年、健康志向の高まりから、健康食材がブームとなっています。消費者は、ただ美味しいだけでなく、体に良い食べ物を求める時代です。
これにより、食品メーカーにとって新たなビジネスチャンスが生まれています。しかし、この波に乗るためには、単に健康をアピールするだけでは不十分です。食品メーカーは、消費者のニーズを理解した商品開発が求められます。
この記事では、食品メーカーが健康食材ブームを活かして成功するためのポイントや、企業の事例を紹介します。

なぜ健康食材ブームが起こっているのか?

なぜ健康食材ブームが起こっているのか、その理由について解説します。

コロナ後の健康志向の高まり

なぜ健康食材ブームが起こっているのか?

コロナ後、健康に気を遣うようになった人も多いのではないでしょうか。
その理由は、パンデミックを通じて「健康」の大切さを改めて実感したからだといいます。
免疫力を高めるために、食事や運動の重要性が広く認識されるようになりました。また在宅勤務が増えたことで、家で料理をする時間が増えたことで、食事の質に気を配る人が増えているようです。
さらに、ストレスや不安の多い時期を経験し、健康への関心が高まったのも大きな要因です。こうした背景から、多くの人が食材に対する興味が高まり、より健康的なライフスタイルを目指すようになっています。

多くの情報が普及した

インターネットやSNSの普及により、健康に関する情報が手軽に手に入るようになりました。
医師や管理栄養士、さらにはインフルエンサーが健康食材の効果やメリットを発信することで、消費者の関心がどんどん高まっています。また、科学的な研究やデータに基づく信頼できる情報が増えたことも大きなポイントです。
こうした流れの中で、健康志向の消費者が増え、健康食材ブームがさらに加速しています。

地球に優しい食材への関心が高まっている

健康食材ブームの背景には「地球に優しい食材」が大きく影響しています。 環境問題が注目される中、多くの人が「持続可能な食生活」を意識するようになりました。
例えば、肉の消費を減らして植物由来の食品を選ぶことは、環境への負担を減らす取り組みとして広がっています。
また、オーガニック食品や地元で生産された食材を選び、農薬や長距離輸送による環境への悪影響を抑えようとする考え方も増えました。
こうした意識の高まりが、環境にも優しい食材の認知度をさらに高めています。

今後のトレンド食材まとめ

今後、トレンドになると予想される健康食材をまとめて紹介します。

発酵食品

納豆

発酵食品とは、微生物の働きを利用して発酵させた食品のことです。
代表的なものを挙げると、味噌や納豆、キムチ、ヨーグルトなどがあります。
発酵食品は腸内環境を整える「善玉菌」を含んでいるため、消化や免疫力の向上に役立ちます。腸内環境が整うことで、便通が改善されるだけでなく、肌の調子が良くなったり、ストレスの軽減につながったりするのがメリットです。
その中でも最近は「発酵あんこ」が注目されています。発酵あんことは、砂糖の代わりに米麹で小豆を甘く発酵させたもので、自然な甘みが特徴です。通常のあんこのように砂糖が含まれていないため、健康的なおやつとして人気が高まりつつあります。

プラントベース(植物由来)食品

プラントベースフードとは、植物由来の食材を原料にした食品です。豆類や穀物、野菜、果物、ナッツなどを主原料とし、肉や乳製品を使用していません。
またコレステロールが低く、食物繊維やビタミンが豊富なのもメリット。さらに動物性食品の消費を減らし、環境への負荷を抑えられるのも注目されている理由です。
健康と地球に優しい選択肢として、プラントベースフードはこれからますます注目されるでしょう。

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スーパーフード

スーパーフードは、栄養価が高く、健康への効果が期待される食材のことを指します。
ビタミンやミネラル、抗酸化物質などが豊富に含まれており、少量でも効率よく栄養を摂取できるのがメリット。免疫力向上や美肌効果、体調の改善などが期待でき、日々の食事に手軽に取り入れられます。
その中でも「アサイー」「ビーツ」は人気の高いスーパーフードです。アサイーは抗酸化作用が非常に高く、エネルギー補給や疲労回復に役立ちます。
ビーツは、鮮やかな赤紫色が特徴の野菜で、鉄分や葉酸が豊富です。血液をサポートし、貧血予防や血流改善に効果的とされています。
このようにスーパーフードは、健康をサポートする食材として人気です。

プロテイン

プロテインは、気軽にタンパク質を摂取できる食品です。
タンパク質は、免疫力を高め、髪や肌、爪などの健康を保つ役割もあります。特に忙しい現代人にとって、手軽に摂取できるプロテインは重宝される存在です。
近年、植物由来のプロテインも増え、ヴィーガンやベジタリアンからの人気も高まっています
体の健康を内側から支える重要な栄養素として、これからもも多くの人々に選ばれ続けるでしょう。

CBD食品

CBD食品とは、CBD(カンナビジオール)という成分を含む食品のことです。
注目されている理由は、リラックス効果やストレス軽減、さらには睡眠の質向上など、心身のバランスをサポートする働きが期待されているからです。
CBDは大麻由来の成分ですが、精神を高揚させるTHCとは異なり、依存性やハイになる作用はありません。そのため、安心して日常的に取り入れられる点が注目されています。

食品メーカーが健康食材で成功する3つのポイント

食品メーカーが健康食材で成功するためには、以下の3つのポイントが重要です。

  • ・年代に合わせたニーズの把握
  • ・サステナビリティとエシカルに注目
  • ・透明性の高い食材を選ぶ

それぞれについて詳しく解説していきます。

年代に合わせたニーズの把握

健康食材で成功するためには、消費者の年代に合わせたニーズを把握することが重要です。 年代ごとに健康への関心や必要とする栄養素が異なるため、ターゲット層に合わせた商品作りが求められます。
例えば、若い世代は美容やダイエットに関心が高く、低カロリー・高たんぱく質、スーパーフードを使った商品が好まれます。
一方で、中高年世代は免疫力の強化や生活習慣病の予防に重点を置き、ビタミンやミネラルが豊富な食品や、腸内環境を整える発酵食品が求められるでしょう。
こうした年代ごとの健康ニーズを理解し、商品に反映させることが大切です。

サステナビリティとエシカルに注目

健康食材で成功するためには、サステナビリティ(持続可能性)エシカル(倫理的)な視点を取り入れなければなりません。
消費者は、ただ健康に良いだけでなく、環境に配慮した商品を求める傾向が強まっています。環境への負荷を減らすために、プラスチックの削減や再生可能な包装材の使用などの取り組みが評価されるようになってきました。
さらに、労働環境の改善や動物福祉に配慮した生産方法といった「エシカル消費」も注目されています。特に健康意識の高い消費者は、商品の背景にも関心を持ち、環境や社会に貢献できるものを選んでいます。
食品メーカーは、サステナビリティやエシカルな視点を取り入れることで、信頼されるブランドイメージを築いていけるはずです。

透明性の高い食材を選ぶ

消費者は自分が食べるものについて、どんな食材が使われ、どう生産されているかを気にするようになっています。産地や生産方法、原材料の情報を記載することで、消費者からの信頼を得やすくなります。
例えば、オーガニックや無農薬、フェアトレードなど、環境や社会に配慮した食材を使用し、そのラベルやパッケージでわかりやすく伝えるのも戦略のひとつです。
透明性を重視することで、消費者との信頼関係を強化し、商品の認知度アップが期待できます。

健康食材を取り扱う日本の食品メーカー

健康食材を取り扱う日本の食品メーカーを紹介します。

日本の食文化を重んじる「フジッコ」

おまめさんブランドサイト「おまめマルシェ」
■画像引用元:おまめさんブランドサイト「おまめマルシェ」(https://www.fujicco.co.jp/omamemarche/

フジッコは、健康に配慮した食品づくりで知られる食品メーカーです。
1960年の創業以来、伝統的な日本の食文化を大切にしながら、現代のニーズに応える商品を数多く開発してきました。
代表的な商品には、「おまめさん」シリーズや、「カスピ海ヨーグルト」「塩こんぶ」などがあります。特に発酵食品である「カスピ海ヨーグルト」は、乳酸菌を豊富に含み、腸内環境を整える効果が期待できるものです。
これらは、フジッコの主力商品として多くの人に親しまれています。

豆乳を中心とした健康飲料を扱う「マルサンアイ株式会社」

マルサンアイ株式会社
■画像引用元:マルサンアイ株式会社 | 豆乳と味噌メーカー(https://www.marusanai.co.jp/

マルサンアイ株式会社は、豆乳をメインに取り扱う食品メーカーです。
大豆を原料とした製品が中心で、創業以来、大豆の栄養を最大限に引き出すことを目指してきました。
代表的な商品には、植物性タンパク質が豊富な「豆乳」や、発酵食品である「味噌」があります。
特に豆乳は、乳製品にかわる飲料として人気です。豆乳はビタミンやミネラル、食物繊維が豊富な上に、コレステロールを含まないため、心臓病予防や体重管理に効果的です。
マルサンアイは、これらの大豆製品を通じて、健康志向の高い消費者から支持されています。

梅を使った健康食品が人気の「中野BC株式会社」

中野BC株式会社
■画像引用元:中野BC株式会社 – 梅酒・梅果汁 紀州和歌山からお届け致します、中野BC株式会社(https://www.nakano-group.co.jp/

中野BCは、和歌山県に本社を構える食品メーカーです。
和歌山県の特産品である梅を活かした商品に力を入れ、健康志向の消費者から注目を集めています。梅には、クエン酸が豊富に含まれており、疲労回復や血流改善、免疫力向上などの効果があるといわれています。商品ラインナップとしては、梅干しや梅ジュース、梅酒などが人気です。
中野BCは、伝統を大切にしながらも、現代のニーズに応える健康食品を提供している食品メーカーといえるでしょう。

発酵あんこを開発する「北條製餡」

発酵あんこ | 北條製餡株式会社
■画像引用元:発酵あんこ | 北條製餡株式会社(https://www.hojo-seian.com/product/hakko-anko/

北條製餡は、あんこを中心とした製品を製造・販売する食品メーカーです。創業以来、北海道産の小豆や国産の材料にこだわり、安心・安全な食品を提供してきました。
特に注目されているのが「発酵あんこ」です。発酵あんこは、米麹の力で甘みを引き出し、砂糖を使わずに作られるため、体に優しい甘味料として人気があります。
小豆には食物繊維やポリフェノールが豊富に含まれており、腸内環境を整えるだけでなく、抗酸化作用で美容や健康をサポートする効果が期待できます。
伝統と健康のバランスを大切にした商品作りで、幅広い層に親しまれている食品メーカーです。

オーガニック味噌で有名な「マルカワみそ株式会社」

越前有機味噌蔵 マルカワみそ【公式通販サイト】
■画像引用元:越前有機味噌蔵 マルカワみそ【公式通販サイト】(https://marukawamiso.com/

マルカワみそ株式会社は、福井県に本社を構える伝統的な味噌の製造メーカーです。
創業以来、無添加・天然醸造にこだわり、昔ながらの製法でじっくりと熟成させた味噌を作り続けてきました。
味噌は発酵食品として、腸内環境を整え、免疫力を高める効果が期待できます。また、添加物を一切使わず、昔ながらの自然な製法で作られているため、健康志向の消費者にも支持されています。
マルカワみそは、伝統を守りながら、現代の健康ニーズに応える製品を展開しているのが強みです。

消費者の健康志向は高まっている

健康食材ブームは、コロナ後の健康意識の高まりや、インターネットによる情報の普及、環境に配慮した食材への関心から加速しています。特に、自然由来や持続可能な食材への需要は増加していくでしょう。
今後は、健康と環境に配慮した商品開発が、消費者からの信頼を得るカギとなるはずです。

この記事のライター

ショクビズ編集部

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