【2023年8月最新版】食品表示に関する改正や新ガイドラインの策定

公開日:2023.08.23 更新日:2024.09.11
ライター:ショクビズ編集部

2015 年 4 月に施行され、2020 年 4 月に完全移行となった新食品表示法。その後も、部分的な改正や新たなガイドラインの策定などが行われています。
ここでは、2023年上半期の変更点などをまとめました。猶予期間中のものも含めて、どのような変更があっているか、確認するためにもお役立てください。 

食品表示法とは

食品表示法とは、販売されるすべての食品に対して、表示を定めた法律のこと。 

消費者が購入時に、成分や栄養素、製造元など安全性も含めた正確な情報を得る為に重要な表示です。2015年4月、「JAS法」「食品衛生法」「健康増進法」と分かれていた3つが統合されました。 

 食品表示お役立ちガイド | 食品表示の基本ルール 

識別表示のルール | 食品表示お役立ちガイド-食品表示.com (maru-sin.net) 

2023年の改正・変更

食物アレルギー表示「くるみ」義務化

2023改正 

消費者庁が2020年6月に発表した、アレルギーの症例に関する実態調査の結果によると、約6000件の症例のうち、「くるみ」に関する報告が463件と、前回実施値より増加しており、症例数の多い鶏卵、牛乳、小麦に次いで4番目だったこと。「くるみ」によるアレルギー症例が過去9年間で大幅に増加したことによる措置です。 

表示ルールは、「推奨」から「義務」になり、 食物アレルギーの表示基準が、“ 特定原材料に準ずるもの“ から、” 特定原材料 ” に変更されました。 

 2025年3月末日までに対応が必要です。

消費者庁 食物アレルギー表示に関する情報 

▼「くるみ」についての記事はこちら
https://hyouji.maru-sin.net/?s=%E3%81%8F%E3%82%8B%E3%81%BF

遺伝子組み換え表示制度 

2023改正

食品表示法の食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)に表示制度が定められていますが、この中で義務表示と任意表示という2つの規則があります。 

このうち、任意表示に関する規則が2019年に改正され、2023年4月1日付で施行されました。 

 任意表示は厳格化 

・義務表示は変更なし 

新制度では、生産・流通・加工のすべての段階で遺伝子組換え農産物が混入することがないように適切な管理ができているという分別生産流通管理」の表示が可能になりました。 

この表示によって、消費者の誤認防止だけでなく、商品選択肢のひとつにもなります。

前制度 ⇒「遺伝子組み換えでないものを分別」 

      「遺伝子組み換えでない」などの表示が可能だった 

 

新制度 ⇒ 適切に分別生産流通管理された旨を任意で表示可能 

     (例)「大豆(遺伝子組み換え混入防止管理済)」など 

画像引用元:消費者庁「知っていますか?遺伝子組換え表示制度(PDF) 

※義務表示は、現行制度からの変更はない

▼「遺伝子組換え」についての記事はこちら
https://hyouji.maru-sin.net/?s=%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90%E7%B5%84%E3%81%BF%E6%8F%9B%E3%81%88

▼参考:消費者庁「知っていますか?遺伝子組換え表示制度(PDF)」 

https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/quality/genetically_modified/assets/food_labeling_cms202_220329_01.pdf 

義務表示の「不分別」は、丁寧な説明を推奨 

義務表示となっている、9つの農産物とそれを原料とした33の加工食品群に対しては、表示義務ではないものの、任意での表示は可能。この場合、「義務対象品目」と同様に表示ルールに従い、表示しましょう。 

画像引用元:消費者庁「知っていますか?遺伝子組換え表示制度(PDF) 

食品添加物の不使用表示に関するガイドライン 猶予期間2024年3月末日  

消費者庁は、2022年3月30日に「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」を策定。商品のパッケージ等に記載している「無添加」や、「○○不使用」といった、添加物表示に注意が必要となりました。 

(例)「無添加」 ⇒ 何が無添加なのか誤解を招かない表示へ 

これによって、健康食品の表示も厳しくなり、2022年12月に留意事項が改正されています。 

消費者庁 健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について 

https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/extravagant_advertisement/assets/representation_cms214_221205_01.pdf 

 

消費者庁ガイドライン書面 

https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_labeling_act/assets/food_labeling_cms201_220330_25.pdf 

まとめ

いかがでしたでしょうか?表示基準については、今後も改正がなされるものです。
これまでの改正点なども確認しながら、施行日までに間に合うよう対策と準備が必要です。 

▼その他の参考記事はこちら

原産地表示・アレルギー表示など2022年の「食品表示」変更情報の振り返り!

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