食品ECサイト(通販)のCVR(コンバージョン率 )を上げる5つの方法 !企業の成功事例もご紹介
目次
食品EC(通販)サイトにおいて、CVR(コンバージョン率)は売上を左右するものです。特に食品ジャンルは、見せ方や導線でCVRが大きく変化します。 そして、小規模の食品ECサイトを運用している企業は、大手のECサイトと勝負しなければなりません。この記事では、食品ECサイト(通販)のCVRを上げる方法や成功事例をご紹介します。ECサイトの運営者だけでなく、これから通販を始めようと思っている方もぜひ参考にしてみてください。
CVR(コンバージョン率)とは?
CVR(コンバージョン率)とは、Conversion Rate(コンバージョンレート)の略で、日本語だと「顧客転換率」と訳します。ECサイトでは「カート投入率」とも呼ばれています。 ECサイトにアクセスしたユーザー数に対して、登録や購入、申し込みなどにつながった数を表した割合です。食品ECサイトだと「購入」につながった数を計算します。 CVRの計算式は以下の通りです。 CVR=コンバージョン数÷サイト訪問数(セッション数)×100 例えば、コンバージョン数が10、サイト訪問数が1,000の場合、CVRは1%となります。CVRの数値が高くなるほど、より効果が高いとされています。
食品ECサイトの平均CVRは1%前後
■引用元:【業界別・サイト別・ページ別】コンバージョン率の平均まとめ | HubSpot(https://blog.hubspot.jp/conversion-rate-average) ECサイトの平均的なCVRは2〜3%といわれています。その一方で、飲料食品のECサイトのCVRは1%前後です。 なぜ食品ECサイトのCVRは低いのか?その原因は、「代替性の高さ」にあります。 例えば、コーヒーを購入する場合、「どの産地にしようか」「浅煎り、深煎りどちらがいいか」など、細かく決めて購入する人は多くありません。ほとんどのユーザーは、検索結果を元に、トップページに表示された商品やセール中の商品などを購入する傾向にあります。商品を購入する際に、「ある程度の品質さえ満たしていればなんでも良い」と考えやすいのが食品なのです。 このように代替性の高さから、食品ECサイトのCVRは低いといわれています。
食品ECサイトのCVRを上げる方法
食品ECサイトのCVRを上げる方法は以下の通りです。
- 食品は写真の見せ方が命
- ECに向いてる食品を取り扱う
- カートへの導線を改善
- 口コミとレビュー機能を実装する
- SNSと連携して会員登録率を上げる
それぞれ解説していきます。
ECにおいて食品は写真の見せ方が命
食品ECサイトは、写真の見せ方次第で売上が大きく変化します。なぜなら、写真で「美味しそう」と思ってもらえなければ、購入につながらないからです。ユーザーが食べるシーンを連想でき、思わず「食べたい」と思えるような写真を掲載することが大切です。 おすすめはキュレーションマーケティングです。キュレーションマーケティングとは、商品を変えずに訴求方法(見せ方)を変えて販売する手法です。例えば、商品の写真だけでなく、生産者の顔を見せたり、食べているシーンを載せたりと、さまざまな角度から訴求を行うといいでしょう。
ECに向いてる食品を取り扱う
ECサイトには、「向いている食品」があります。もともとECサイトに向いている食品は、コストの回収がしやすく配送料を抑えた「高級ライン」の商品や、お中元やお歳暮などのギフト商品が主流でした。 しかし最近は、新型コロナウイルスの影響もあり、日常的に食べる低単価の商品も売れるようになっています。例えば、冷凍食品やレトルト食品など、気軽に食べられる食品も購入対象となる場合が多いです。 時代の流れもあり、低価格商品も食品ECに向いています。ただしコスト回収や配送料を考えて、利益の出る仕組みを考えておきましょう。
カートへの導線を改善
食品ECサイトにおいて、カートへの導線は最も重要です。どんなに魅力的な商品であっても、導線が悪ければ購入に至りません。 訪問したユーザーが「どこに進めばいいのか」「どこをクリックすればいいのか」「入力フォームは簡単か」などを分かりやすく提示すれば、ストレスなく購入してくれます。 導線を改善する上で大切なのは「ユーザーの行動を予測する」ことです。分析ツールなどを利用して、どこで離脱したのか、どこに興味を持っているのかを考えていきます。そのデータを元に、導線を改善してCVRを上げていくことが大切です。
口コミとレビュー機能を実装する
食品ECサイトには、口コミとレビュー機能を実装しましょう。 なぜなら、多くのユーザーは購入の際に、他の購入者の口コミやレビューを参考にするからです。あなたも、ネットショッピングをする時、口コミを参考にすると思います。特に食品は信頼性や安全性が重視されています。だからこそ、口コミ機能の実装には意味があるのです。 しかし、中小企業や個人の飲食店の食品ECサイトでは、口コミが集まらないのが現実です。 そんな時は、口コミを書いてくれた人に「クーポン発行」「割引」などの特典をつけるのもおすすめです。良い口コミが集まってくれば、CVRの数値も改善していきます。
Instagramと連携して会員登録率を上げる
食品ECサイトは、Instagram(インスタグラム)との相性が良いとされています。Instagramではグルメやスイーツの写真を見て、商品を購入するユーザーが一定数います。 それに加え、Instagramには「ショッピング機能」が実装されています。ショッピング機能とは、Instagramにアップした写真や動画から買い物ができる機能です。 例えば、写真に商品タグをつけると、ユーザーがタップした時に商品の詳細が表示され、さらに「ウェブサイトで見る」をタップすると、ECサイトに飛んでもらえます。 Instagramで発信を行い「美味しそう」と思ってもらえれば、そのままECサイトに誘導して購入につながるという仕組みです。ECサイトに加えて、Instagramの運用も始めてみてはいかがでしょうか。
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中小企業の食品ECサイトの成功事例とアクションプラン
中小企業の食品ECサイトの成功事例を参考に、自社サイトでもできるアクションプランをご紹介します。
全国の醤油を100mlで販売する「職人醤油」
■画像引用元:職人醤油(https://www.s-shoyu.com/) 「醤油職人」は、すべての醤油を100mlの小瓶で販売している醤油専門のECサイトです。 全国400以上の醤油蔵元を訪問してセレクトした、100種類以上の醤油を販売。小容量で購入できるため、いろんな醤油を試して気に入った商品を見つけられるのが特徴です。 醤油職人では、お気に入りの醤油を見つけたユーザーに対して、蔵元で直接購入するのをおすすめしています。100mlの小瓶でのみ販売を行うことで、醤油蔵元への還元も行っているのです。 CVRアップのポイント 醤油職人では、徹底してユーザー目線の導線を作っています。サイトもすっきりと見やすい構造になっており、食品ECサイト運営の参考となる部分が多いです。 また自社の利益だけでなく、他社の利益も追求する姿勢は、ユーザーの共感を生みます。こういったストーリーにユーザーは共感を示しているのです。商品を販売するだけでなく、商品のストーリーを紹介するのも、CVRアップにつながるでしょう。
テーブルを彩る食品通販「ハイ食材室」
■画像引用元:ハイ食材室 | 楽天(https://www.rakuten.ne.jp/gold/hi-syokuzaishitu/) 「ハイ食材室」は「テーブルをデザインする」をコンセプトに、ハイクラスな食材を販売する食品ECサイトです。生ハムやチーズ、スモークサーモン、イベリコ豚など、ちょっと高級な食材を販売しており、プチ贅沢したい人から支持されています。 食品の品質に徹底的にこだわる姿勢で、ユーザーの信頼を獲得。主に小規模生産者が作る伝統の食材を取り扱い、ユーザーの興味をそそるECサイトとなっています。 CVRアップのポイント ハイ食材室は、楽天市場に出店して商品を販売しています。サイトの商品はすべて楽天市場で、そのままカートに入れて購入できるのがメリット。そのため楽天会員であれば、面倒な入力も必要なく、ボタンをタップするだけで購入が完了します。 ユーザーにとって名前や住所の入力は億劫なものです。楽天市場に出店することにより、購入のハードルを一気に下げた事例です。CVRの改善をしたい方は、大手ショッピングモールに出店するのもおすすめです。
気仙沼の魚介類を全国へ「おうちで鶴亀食堂」
「おうちで鶴亀食堂」は気仙沼の新鮮な魚介類やオリジナル商品を販売している食品ECサイトです。 トップページを開くと、鶴亀食堂で働く従業員の姿がアップで表示されています。親しみを感じやすく、美味しい魚介類が注文できるため、全国各地から注文が殺到しています。思わず応援したくなるような、アットホームな雰囲気で商品を選べるのがメリットです。 CVRアップのポイント おうちで鶴亀食堂は、カラーミーショップというプラットフォームで作成された食品ECサイトです。メニューは「ホーム」「すべての商品」「ご利用案内」「お問い合わせ」の4つだけ。シンプルな設計なので、購入までの導線もスムーズです。これからECサイトを立ち上げようと思っている方は、サイト設計から学べる部分は多いでしょう。
食品ECサイトのCVRを改善しよう
食品ECサイトのCVRは、工夫次第で数値改善できます。ECサイトの中でも「食品」のジャンルは、攻め方が異なります。食品の特性を活かして、商品の魅力を伝えることが大切です。 ショクビズを運営する株式会社丸信では、商品企画のサポートやOEM商品を探せる食品開発OEM.jpを運営しています。これまでの経験や実績をもとに、食品メーカーや小売店向けの相談やサポートも承っておりますので、ぜひご活用ください。
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この記事のライター
ショクビズ編集部
企業の主な実績
オリジナルシールの企画・作成 10,000社以上
オリジナル紙箱・化粧箱・パッケージの企画・作成 11,000製品以上