デジタルサイネージを使った食品の提案手法とは?食品スーパーでの活用事例もご紹介
目次
デジタルサイネージとは、ディスプレイを使って情報発信するシステムです。その利便性から、スーパーマーケット(食品スーパー)におけるデジタルサイネージの活用が期待されています。 少しずつ普及し始めているデジタルサイネージですが、どのような特徴があるのか、どんな効果があるのか理解しておくことが大切です。この記事では食品スーパーにおけるデジタルサイネージの効果や活用事例をご紹介します。
デジタルサイネージとは?
デジタルサイネージとは、ディスプレイに動画や静止画、スライドを流して情報発信するシステムです。どんな場所にも設置しやすく、商業施設やオフィス、公共交通機関など、さまざまな場所に導入されています。 今までは紙のポスターや看板が主流でしたが、デジタルサイネージを使うことにより、より多くの情報を届けられるようになりました。特に多くの商品を扱う食品スーパーでは、情報の伝え方ひとつで売上が変わります。売り場の変更や価格POPの作成などの手間も減るため、導入するお店も増えているようです。
食品スーパーにおけるデジタルサイネージの効果
食品スーパーがデジタルサイネージを導入する効果やメリットを紹介します。
商品の演出
デジタルサイネージは、視認性の高さがメリットです。テンポよく画像や映像が流れるため、お客様の視界に入りやすく紙のPOPよりも目立ちます。 また価格や情報に限らず、生産地の映像や生産者の顔写真をお届けできるのもポイントです。商品の演出として「〇〇さんの野菜です」「こんな場所で収穫されました」と映像を流せば、宣伝効果も高く、売り場の販促につながります。
時間帯や場所に応じた販促
デジタルサイネージは、時間帯や場所に合わせて表示を切り替えられるのがメリットです。通常はPOPの張り替えや売り場の変更が必要ですが、ディスプレイなら映像を切り替えるだけで済みます。 例えば、 以下のように、特定のターゲットを狙って訴求できます。 ・16時〜18時の時間帯は主婦層を狙って生鮮食品の広告を流す ・20時以降は仕事帰りのサラリーマン向けに惣菜や冷凍食品の販促をする その他にも、インバウンド向けに日本語と英語を切り替えるなど、時間と場所に応じて販促ができるのが特徴です。
運用コストの削減
食品スーパーでは、セールや商品入れ替え、価格変更時にPOPの張り替えが必要でした。 デジタルサイネージを活用すれば、データを変更するだけで映像が切り替わります。印刷の手間や貼り付け作業、廃棄の時間が減り、運用コストや人件費の削減につながります。 張り替えミスや差し替え忘れも予防でき、他の業務に集中できるのもメリットです。
イベントの告知
デジタルサイネージは、より多くの情報を提供できます。特売情報だけでなく、イベント告知や地域の掲示板として活用するお店も増えてきました。 食品スーパーは、性別や年代を問わず多くの人が訪れる場所です。時間帯によって告知内容を変更すれば効果的な宣伝ができます。 例えば、お年寄りの多い午前中はイベント情報を大きな文字で伝える。学校帰りの若者が多い時間帯はイラストを使って告知する、などターゲットによってアプローチを変更できます。 告知内容の変更は事務所内で行えるため、リアルタイムで情報を伝えたい時におすすめです。
設置場所を選ばない
デジタルサイネージは設置場所を選びません。ディスプレイは、小さいものならタブレットやスマホサイズのものまであります。 鮮魚売り場のお刺身の上に設置したり、野菜売り場のじゃがいもの隙間に設置したりと、狭い場所でも簡単に設置できるのがメリットです。人の目につきやすい場所に設置すれば、より高い販促効果を見込めます。
防災パネルとして活躍
食品スーパーは多くの人が集まる場所です。万が一の場合に備えて、避難誘導の導線を整えておかなければなりません。 デジタルサイネージを使えば、ディスプレイに災害情報や避難経路などを配信できます。 また災害が起こると電波が途切れ、情報が届かない場合もあります。その点、デジタルサイネージは災害時でもネットに接続できます。もしもの時でも、お客様に的確な情報を伝えられるのは大きなメリットです。
契約や手続きのご案内
食品スーパーでは、ポイントカードの契約や手続き、利用促進を行っています。しかし全ての業務に人手が必要で、人件費を割いているお店も少なくありません。 デジタルサイネージを使えば、ディスプレイで利用促進や手続き方法を発信できます。ポイントカードの契約が面倒という方には、「5分で作れます」「面倒な手続きは不要です」と案内をするだけでも、契約につながる可能性があります。
デジタルサイネージのデメリット
メリットの大きいデジタルサイネージですが、デメリットも理解しておくことが大切です。 そこでデジタルサイネージを活用するデメリットをまとめてみました。
初期費用がかかる
デジタルサイネージの導入には初期費用が必要です。管理システムやディスプレイ、Wi-Fiなど、一通りの機材を揃えると数十万円になります。 大型のディスプレイの導入や、各売り場で複数の機器を導入する場合は、さらに費用はかさみます。 ただし、POP用紙のコストや張り替えに必要な人件費を考えることも大切です。 長期的な視点で「お得になるか」を計算し、導入するべきか検討してください。
故障のリスク
ディスプレイは電子機器なので故障のリスクが伴います。お客様と接触したり、鮮魚売り場の水が掛かったりすれば故障の原因となります。 あらかじめ設置場所を決めておき、場所に応じて防水機能を追加するなど、適切な対策を施してください。
電源が届かない場合がある
設置場所を問わないデジタルサイネージですが、電源の場所には注意してください。売り場から電源が遠かったり、他の機材で使っていたりすると、導入が難しい場合があります。 特に大型ディスプレイを設置する際は、電源が届く場所かチェックしておきましょう。
食品スーパーでの活用事例
デジタルサイネージを導入する大手スーパーの活用事例をご紹介します。
イオングループ
イオングループでは、全国の300店舗以上にデジタルサイネージを活用した「イオンチャンネル」を設置しています。イオンチャンネルでは、レジ付近にモニターを設置し、情報発信を行っています。 商品紹介だけでなく、天気予報や求人情報、イベント告知までさまざまなコンテンツを展開。レジ付近にあることから多くの人に認知され、高い宣伝効果を発揮しています。 また、全国のイオンで宣伝できることから、企業の宣伝広告の取り扱いも始めています。広告の掲載料を受け取り、商品以外の売上を確保できるのが特徴です。
ライフコーポレーション
ライフコーポレーションでは、全店舗にデジタルサイネージを導入しています。特に企業とコラボしたディスプレイの活用は、参考になるものばかりです。 2018年には、国内最大級のレシピ動画メディア「DELISH KITCHEN」と協業。2019年には全269店舗にディスプレイを導入し、販売する商品に合わせてレシピ動画を流しています。レシピ動画を流せば、食材や調味料など複数の商品の購入につながり、客単価アップにも効果的です。 今後は動画を軸に売り場を作っていくなど、さまざまなアプローチ方法を考えられています。
デジタルサイネージの活用で売上アップしよう
デジタルサイネージを活用すれば、売上アップにつながります。特に食品スーパーは商品数が多く、情報の見せ方次第で売上が変わります。 そのため、売り場に合わせたPOP画像や動画を作成が必要です。 ショクビズを運営する丸信では、食品に特化したデジタルサイネージ向けの動画制作も行っています。お客様に適した情報発信をしたい方は、ぜひご相談ください。
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この記事のライター
ショクビズ編集部
企業の主な実績
オリジナルシールの企画・作成 10,000社以上
オリジナル紙箱・化粧箱・パッケージの企画・作成 11,000製品以上